2階が治療フロア、3階にメインテナンス専用ルームを持つ多田歯科医院。
サージテルを使った「精密な治療と予防メインテナンス」で患者さんの健康を支えています。
なぜ、歯科医師と歯科衛生士全員がサージテルを使うのか、お話をうかがいました。
3代目として父親から医院を引き継いだとき、患者さんが少なくて1日に数人ということもありました。ですから、後を継ぐというより、医院を一から作るつもりでやっていこうと思いました。そこでまずは、にぎやかな医院を目指そうと経営努力にまい進。その結果、マネージャー手腕は高まりました。しかし、「プレーヤーとしてはどうなのか?」と、バランスの悪さを自覚した頃、始めたことのひとつが、サージテルを使うことでした。というのも、裸眼で充填したものを撮影して見てみたら、バリがあったんです。「これではいけない」と感じましたね。
医院経営がもてはやされ、技術は二の次。そんな傾向になりつつありますが、裸眼では本当にきちんとした治療はできない。自分が満足できない治療に患者さんが満足してくれるわけはありません。ましてや、ここで働くスタッフも満足しないはずです。そこで、拡大を医院のベースにしていこうと思ったんです。
いえ、私がしたのは「歯科衛生士が働きやすい環境づくり」です。メインテナンス専用ルームをつくり、できる限り仕事を任せるようにしました。患者さんの口腔の健康を支えていくうえで、歯科衛生士はとても重要な存在です。院長としてスタッフ全員にそのことを伝え、本来持っている能力を発揮するための環境を整えました。結果として、歯科衛生士が自発的に動いてくれるようになり、私が先に使っていたサージテルも自分たちで使ってくれるようになったんです。
サージテルを使って何が変わるかというと、自分をだませなくなるんです。私が充填のバリに気づいたのと同じように、歯科衛生士もサージテルを使えばプラークや歯石の取り残しなどに必ず気がつきます。そうすると、必然的に確実に取ろうとするようになるんです。よく見えることで、「きちんとやった」と言えるところまでやらないと自分が許せなくなるんですよ。
全員がそういう姿勢になったことで、自分たちと患者さんをだまさない、本当にきちんとした診療をチームで提供できるようになりました。
「成長するための投資は惜しまない」という歯科衛生士の市川彩乃さん。
休日には自らセミナーへ通うなど、常に積極的です。
サージテルを使うことで、患者さんとの関係性も変わったと言います。
歯科衛生士学校へ通っていたころ、多田歯科医院へアルバイトに来てビックリしたんです。歯科衛生士が専用のメインテナンスユニットを持ち、自分たちで考え、患者さんをしっかり健康に導いている。一方、実習で訪れた他の医院では、歯科衛生士は“ドクターのアシスタント”という立場でした。自分はどちらになりたいだろう? と考えたときに、「ここで自立した歯科衛生士を目指したい」と思いました。
念願叶って勤め始めた矢先、出産を機に目標としていた先輩歯科衛生士さんが退職。担当していた患者さんをすべて引き継ぐことになりました。憧れていたとはいえ、予想外の早さで責任重大な仕事を任されてしまい、不安と緊張でいっぱい。思うように結果も出ませんでした。
たとえば、患者さんの口腔内に炎症があるときに何が原因なのか分からないことが多くて、先生の指示を待つことになってしまうんです。「このままで自立した歯科衛生士なんて程遠い。どうしたら状況を変えられるだろう……」と悩んだ末、頭に浮かんだのがサージテルでした。「先生と同じものを見れば、私にも判断できるはず」。そう思ったんです。
実際にサージテルを使ってみると、期待どおりでした。プラークや歯石がずっと見つけやすくなって、確実に処置できます。補綴物の不適合や縁下カリエスにも気づけるので、すぐに先生に伝えられます。その結果、先生に言われたことをやるのではなく、必要なときだけ助けてもらうようになり、診療がスムーズに進むようになりました。
そして、時間に余裕ができ、何よりも自分に自信が持てるようになって患者さんとのコミュニケーションもうまくいくようになりました。しばらくして患者さんに「これからも市川さんに診てほしい」と言ってもらえたときは、本当にうれしかったですね。歯科衛生士になってよかったと心から思いました。
もちろん、まだまだ勉強しなくてはならないことがたくさんあります。先生がそうだったように、私も倍率を上げることがあるかもしれません。「私に任せてください!」と患者さんに言えるように、ますます信頼してもらえるように、これからも頑張っていきたいです。